介護事務のお仕事
介護報酬の計算(2)
介護事務上で行なう介護報酬計算について、
具体的な基準などをご紹介してみたいと思います。
少しボリュームがあるので3回に分けてお送りいたします。
今回は第2回目です。
介護事務上、介護報酬として請求できるものの1つとして、
「基本食事サービス費」というものがあります。
これは毎日の食事に必要となる費用が相当します。
注意したいのは1日の食費には限度額も設定されていることです。
これは一日に三食であれ一食であれ加算されていくものです。
管理栄養士が勤務している介護施設では1日に2010円、
勤務していない介護施設では1日に1920円と定められています。
介護事務職としては予算組みをしっかりと行なって、
管理栄養士と協力して食事を提供する必要があるというわけですね。
介護報酬の計算(3)
介護事務上で行なう介護報酬計算について、
具体的な基準などをご紹介してみたいと思います。
少しボリュームがあるので3回に分けてお送りいたします。
今回は第3回目です。
介護サービスというものは、
現場スタッフが労力で提供するものだけではありません。
前回ご紹介した用具の購入も介護サービスですし、
要介護者が住まう住居を改修するようなことも、
介護サービスへ含まれる要素なのです。
介護事務としては、このあたりも適切に判断して、
介護報酬請求を行なう必要がありますよね。
例えば新築の住宅へ手すりを付けるようなケースでは、
その竣工日以降であれば介護報酬請求の対象として認められます。
これがマンション・賃貸住宅である場合には、
介護事務上の注意が必要です。
介護報酬請求の枠内で、
それらの建物の共用部分を改修する場合は、
建物の管理者が同意していることが条件となり、
また、要介護者にとって確実に必要とされる改修であることを
介護事務は証明しなければなりません。
もう1つ注意点としては、
その賃貸住居などを退去する場合、
手すりなどを撤去する際の原状回復費用については、
介護保険料の給付対象外になるということが挙げられます。
また、介護施設(または訪問介護)などで介護サービスを提供した場合、
その提供した相手(要介護者)ごとに単位数が加算されることになります。
この単位数の算定(介護報酬の算定)は介護事務の重要な業務です。
例外的な基準該当サービス
介護保険の事業者(介護施設)は本来、
都道府県の指定を受けているものです。
そういった介護施設からの介護報酬請求へ対して、
国・地方地自体が保険料や報酬を支払うという制度になっています。
しかし、介護事務上で介護報酬請求を行なう際に、
気をつけておきたいものが「基準該当サービス」と呼ばれるものです。
これは高齢化社会の加速状況へ対して、
介護施設などの整備が十分に整っていない現状を受けて、
設けられている制度となります。
都道府県の指定を受けていない介護施設であっても、
市区町村の許可を受けていることで、
介護保険サービスを提供することができるというものです。
もし介護事務として独立しているような場合や、
国保連で介護事務を取り扱っている立場の場合には、
こういった事業者(介護施設)の区分には注意しなければなりません。
このように市区町村の許可だけを基にして
運営されている介護施設・事業者を
基準該当サービスと呼んでいるのです。
介護報酬請求で注意すべきこと(1)
介護事務上の業務である介護報酬請求について、
注意が必要となる事象をご紹介したいと思います。
少しボリュームがあるので2回に分けてお送りいたします。
今回は第1回目です。
介護事務上で介護報酬請求を行なう場合、
介護扶助が行なわれている場合に気をつけましょう。
こういった場合に介護サービスを提供すると、
該当する福祉事務所などから「生活保護法介護券」が送られてきます。
単純に介護券とも呼ばれます。
介護事務者は、この介護券の内容を、
介護報酬請求明細書へ転記する必要があるのです。
通常の介護サービス提供と同様に処理するとミスになります。
この中でも本人支払となっている場合は、
利用者本人へ請求する事務処理が必要となってくるのです。
大きな介護施設ともなると、
こういった介護券が大量に送られてくることも普通にあります。
人的ミスが発生しやすい仕組みですから、
介護事務者として注意して処理していく必要がありますよね。
また、利用者さんが複数の介護サービスを受けている場合も、
介護事務上の注意が必要となります。
生活援助・身体介護という2つの介護サービスが提供される場合、
基本は30分を1単位として計算することになりますが、
訪問介護全体に要した時間の中から
身体介護に要した時間を差し引き、
その分を生活援助の単位として取り扱います。
介護報酬請求で注意すべきこと(2)
介護事務上の業務である介護報酬請求について、
注意が必要となる事象をご紹介したいと思います。
少しボリュームがあるので2回に分けてお送りいたします。
今回は第2回目です。
介護事務者が介護報酬請求を担当する介護施設としては、
老人ホームなどの施設もあることでしょう。
老人ホームのような施設になると、
いろいろな立場のスタッフが勤務しているものです。
看護士・準看護士・ヘルパー有資格者もいらっしゃることでしょう。
こういったケースで見られるパターンとしては、
看護士さんが介護支援専門員を兼務しているケースです。
看護士が本来持っている仕事以外のものを遂行するということですね。
この場合「看護士」と「介護支援専門員」の役割を果たす人物が、
同一人物であったとしても、各1名ずつの2名が勤務しているような形で、
介護報酬請求の計算を行なわなければならないのです。
介護事務上は、施設に勤務しているスタッフの構成・役割なども把握し、
正確な算定を行なうことが求められるというわけですね。
また、食事についても介護事務が注意すべきポイントがあります。
介護報酬システム
介護事務職が介護報酬請求を行なう場合、
パソコンを使うことが前提となります。
医療事務の現場では、
未だ紙ベースで請求書などがやり取りされています。
介護事務の現場についてはコンピュータを利用し、
電子媒体でのやり取りが浸透しています。
2000年からスタートした制度だから差があるのは当然ですね。
介護事務者は介護報酬請求ために開発されている
「介護報酬システム」を利用することになります。
介護保険制度が開始するまでに、
あまり十分なテストが行なわれていないシステムということで、
まだまだ色々な面で不具合が生じる可能性も残されています。
介護事務者がパソコンに慣れておくべきというのは、
こういったトラブルへの対処が必要となるからなのです。
少なくとも、トラブル発生時の問い合わせ経路などは、
把握しておくようにしましょう。
事務処理が滞るのは介護施設にとって損害になります。
また、介護事務が行なう介護報酬請求の業務を、
サポートしてくれるソフトウエアも存在します。
それは「CAREWORK介護報酬」というシステムになります。
現状、全国の殆どの事業所で導入されているソフトで、
いろいろな介護サービスの報酬類について自動計算を行なってくれます。
さらに、利用者さんごとの負担金額の算出や、
介護サービス計画書を作成したりといった、
介護事務に必要な業務をサポートしてくれる頼もしい存在です。
介護報酬請求のミス
介護事務として毎月、介護報酬の請求を行なうことになりますが、
その過程ではミスが生じてしまう可能性はゼロではありません。
もちろん正確さこそ腕の見せ所ではありますが、
人間に100%を求めることは現実的ではありません。
介護施設から国保連合会へ提出した請求書類にミスが存在した場合、
もちろん施設への給付金支払いは行なわれることはありません。
ミスが発見された書類が送り返されることになります。
この流れを介護報酬請求の「返戻」(へんれい)と呼んでいます。
返戻された場合、翌月にミスを修正し、
正しいレセプト(介護報酬明細書)に仕上げた上で、
再請求を行なう運用が必要となります。
介護施設からすると入金が先に延びることで、
資金繰りなどの不安も生じてしまいますから
より一層の注意が必要ですね。
また、介護事務が請求する単位と、
ケアマネージャーが作成している給付管理表の内容が一致しない場合は、
「査定」と呼ばれている処置が取られることになります。
こちらも差額の原因を調査・修正し、
再提出が必要となってしまうものです。
給料
介護事務の給料相場はどのくらいなのでしょうか。
これは雇用形態や地域によって格差があるため、
一概に断言することは出来ないものではありますが、
正社員の場合は15万円?18万円が相場のようです。
一般企業の事務員と同じレベルですよね。
さすがに高給取りとは言えませんね。
また、介護事務としての働き手にはニーズが高く、
パート・アルバイトとして介護事務員を雇っていたり、
場合によっては介護職員が兼務している介護施設もあります。
パートなどの時給相場では1000円くらいが相場のようですよ。
給料という面から見ると大したことは無いと思われる介護事務ですが、
やはり事務職の強みとして勤務時間がはっきりしている点、
残業が少ない点、休みなどに融通が利く点などがありますので、
子育て・家事などとの両立がしやすい職種として、
介護事務は主婦層にも人気があるお仕事ではあるのです。

